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猪狩「突然だが、相談室を開設した」
神奈川「・・・」
猪「送られてきた手紙の質問に対して、我々があれこれとしゃべるだけというという素晴らしい暇つぶし組織だ」
神「それ相談室じゃねえし、手紙なんか届かねえよ」
猪「実は既に一通届いてるのだ」
神「ほう、それは凄い」
猪「読んでみる」
『バファリンの半分は優しさで出来ているそうですが、もう半分は何なのですか?教えてください』
神「・・・これネタ振りじゃね?」
猪「えーと、日本国にお住まいの猪狩さんからのお手紙」
神「・・・お前かよ」
猪「投稿者が誰にせよ、我々はこの疑問について真摯に取り組むべきだと思うのだ」
神「いや、これ明らかにネタ振り・・・」
猪「うるさいな!ネタ振りだろうと何だろうと真面目にやれよ!相談室なんだから!」
神「・・・」
猪「わかったら返事!」
神「・・・わかった」
猪「でだ、バファリンの残り半分の成分についてだが」
神「うん」
猪「まず注目すべきは、既に『優しさ』が実体化されて薬品に混入していることだ」
神「・・・」
猪「そして、ご存知の通り『優しさ』には実体が無い。つまるところ、この会社はそういう実体の無いものを結晶化するような技術を持っているということだ」
神「なるほどな」
猪「故に、他の『悲しさ』とか『虚無感』とかが入っててもおかしくない」
神「ふうん」
猪「お前はどう思う?何が入っていると思うわけ?」
神「うーん・・・『優しさ』が入っているわけだから『厳しさ』も入ってていいだろ。大体20%くらいか。後は多分悲しみとか喜びとか、そんなもんじゃないのか?」
猪「ふっ・・・甘いな」
神「・・・そんなニヒルなセリフを吐かれても困る訳だが」
猪「言っていなかったが、バファリンの残り半分の成分はすべて同じだ。それは・・・」
神「(ゴクリ・・・)」
猪「味の素だ」
神「前振りを完全に潰してきたな」
猪「味の素には何か特別な力が宿っているに違いない」
神「適当にしゃべれば誤魔化せると思ってないか?」
猪「何を言う、味の素には力が宿っているのは事実だ。お払いにも使われているしな」
神「それは世間一般では食塩と呼ぶのだ、いわゆる塩化ナトリウム」
猪「・・・お前こそ誤魔化そうとしてないか?」
神「・・・は?」
猪「いきなり塩化とか難しい言葉を羅列し始めてさ、そうやって混乱させてうやむやにしようって魂胆だろ」
神「んなわけねーだろ」
猪「じゃあお前証明しろよ、今真面目に取り組んでるって証拠をよ」
神「わかったよ。俺が責任持ってバファリンの成分を解明してきてやるよ」
神「バファリンの成分がわかったぞ」
猪「ほう」
神「アセチルサリチル酸が330mg、合成ヒドロタルサイトが150mgだそうだ。ちなみに優しさは入っていない。・・・どうだ、真面目に取り組んでるだろ?」
猪「・・・真面目すぎてつまんねーよ」
神「・・・意味わかんねーよお前」