■
『アジアン関数ジェネレーション』
猪狩「昨日CD屋に行って、顔見知りの店員と世間話をしたんだが」
神奈川「ほう」
猪「どうやらアジアン関数ジェネレーションというのが巷で話題らしい」
神「・・・・」
猪「通な人々の間では『アジ関』という略語でも通じるそうだ、まさに流行の最先端」
神「・・・おい」
猪「うん?」
神「それは多分『ASIAN KUNG-FU GENERATION』っていうバンドだ、お前聞き間違えたんだろ」
猪「そんな馬鹿な。わしの耳はまだまだ現役じゃぞい」
神「・・・断じて突っ込まないぞ」
猪「大体何なんだその訳わからん英単語群は、直訳してみろい」
神「エキサイトで翻訳してみる」
猪「どうじゃ?」
神「・・・『アジアのカンフー世代』だって」
猪「いつの世代なのか具体的に言ってみろい、べらんめえ」
神「・・・わかったからそのぐちゃぐちゃな前時代的言葉遣いを止めろ」
猪「おk^^」
神「・・・まあ、お前の主張はわかった」
猪「当然だ」
神「・・・じゃあ、その『アジアン関数ジェネレーション』ってのは何なんだよ」
猪「ふむ。まあジェネレーションの意味は生成で合っている」
神「仮にもエキサイト翻訳だからな、単語はあってるだろ」
猪「そうすれば、わからないのは「アジアン関数」ということになるな」
神「そうだな」
猪「・・・ここからは少し難しい話になるのだが」
神「うん」
猪「『アジアン関数』というのは、サワリだけ書くとこうなる」
B=C+J/2+K/3
神「・・・これは何を出してるんだ?」
猪「これはアジアン関数学という数学領域の中核の一部で、アジア全体の自転車の数を出してる」
神「・・・そんなもの出してどうする」
猪「ここから発展させて、例えばアジア経済を支配する裏組織を暴いたりだとか、風水でいう竜脈の乱れが起こす地球滅亡の可能性などを研究できるのだが、難しいから省略する」
神「・・・桶屋がいくら儲かってもビルゲイツにはなれないぞ」
猪「くだらないツッコミで邪魔をするな!」
神「ぐ・・・」
猪「とにかく、これで自転車、つまりBの数が出せる。Jは日本で、Kは韓国だ」
神「Cって中国だろ?」
猪「ご名答」
神「・・・なんで割り算しないの?」
猪「あんだけいっぱい自転車走ってるんだから、きっと国民全員持ってるんだろうって」
神「・・・今何か学者の酷い偏見を見た」
猪「まあ、アジアン関数っていうのはそういうような学問だ」
神「つか、アジアなのに三つしか国なくね?」
猪「あとは知らん」
神「・・・酷すぎる」
猪「という訳で、新しいアジアン関数を生成するということ、それが『アジアン関数ジェネレーション』の意味だ」
神「そのまんまじゃないか?」
猪「つまり、今アジアン関数を研究し、新しい関数を生み出すことがブームなのだ」
神「・・・」
猪「これでわかったろう。お前も今在る知識とか常識だけで判断するのではなく、きちんと調べて行動しろ。英語がわからないならエキサイト翻訳を使えばいいしな」
神「・・・わかったよ。」
神「昨日あのあと久方ぶりにCD屋に行って、店員にお勧めのバンドを聞いたのさ」
猪「ほう」
神「で、よくわからなかったからエキサイト翻訳で調べたんだ」
猪「何て出たんだ?」
神「・・・『鶏肉の隆起』」
猪「知るか」